大林版「時かけ」を見たけど…

「あれ、こんなんだったっけ?」というのが偽らざる感想。なんか記憶の中で美化しすぎてたのだろうか?
芳山和子が、自分がタイムリープ能力を身につけてしまったことに対して「こんな能力いらない。普通の女の子に戻りたい」みたいな台詞を繰り返し発するんですよ。なんというか「普通の女の子」という言葉がもはや無い物ねだりであって、「普通の女の子」という言葉を利用した(大林宣彦および原田知世ファンの)イメージの投影にすぎないと分かっていると、どうにも萎えてしまうんですよねー。
それと、これはこちらの見方の問題かもれないけど、「フラグが立つ」場面が少ないというか分かりづらくて、和子の深町君に対する想いが唐突に感じられてしまう。細田版「時かけ」で繰り返し見せられるキャッチボールシーンに相当するような、和子の心理を描写する演出がほとんどなかったんじゃないかと。それが大林メソッドなのかなぁ。
あと、今まで大林版はTVでしか見たことがなかったので、今回DVDでエンドロールを初めて見たんだけど、「SWING GIRLS」のエンドロールってもしかしてこれをイメージしたのかな、と思った。