「ジェネレーションX」

1994年に買ってそのままにしていたのを読了。
これが90年代の格好良さだったのなら、90年代も80年代に劣らず恥ずかしい時代だったんだなぁ、と思う。
今にして思えば、90年代は80年代後半の延長戦を自覚なしに続けていて、それが世紀末と21世紀ではたと気がついたら終わっていたというような気が私にはする。
だから「ジェネレーションX」なんて世代はどこにもいなくて、自分らはそんなもんじゃなく、只の「人口の多い世代」なだけで、世代を形作るような文化なんて持ち合わせちゃいないんじゃないだろうか。
むしろ「ジェネレーションX」に相当する世代は、80年代のアメリカがそうであったように、不況と核戦争の影が垂れ込める現代日本の若者たちなんじゃないかと、もはやオジサンと化した私は思う。

ジェネレーションX―加速された文化のための物語たち

ジェネレーションX―加速された文化のための物語たち