ガンダムビルドファイターズとO君のこと

いやー、「ガンダムビルドファイターズ」むちゃくちゃ面白いね。
ガンダムBFを見ると、中学生の頃を思い出す。私が通っていた中学校の校門のすぐ前には「ホビーライフ」という模型店があった。イオリ模型店のような、個人経営の小さな店だった。僕らは放課後になるとホビーライフの店内だったり店の前で友達と待ち合わせて家に帰る、そんな中学生時代。
ホビーライフの入口すぐ左手には小さなショウウインドウがあって、作ったプラモデルを飾らせてもらえるシステムになっていた。そこに自分で改造したプラモデルをよく出品していたのがO君であった。O君は友達の友達くらいの人で、話をしたことはあまりなかったが、その改造プラモデルのせいで名前だけは今でも忘れていないのであった。
彼の作る改造プラモは、プラ板やパイプを適当に切って繋げて色を塗ったオリジナル武装が特徴だったのだが、接合部は隙間が空き、四角であるべき箇所は台形に歪み、パーツの長さは合っておらず、クオリティーはとても低かった。私や友人はそれを見て「あー、またO君が変なの出してるよ」と思い、内心馬鹿にしていた。
でも、ガンダムBFを見ると、オリジナルの発想で自分だけのプラモデルを造るのって楽しいよね、って思えてくる。改造することで自分の作品に対する考え方を形にして、さらに深く作品を楽しもうというメッセージがガンダムBFからは伝わってくる。
だから私はガンダムBFを見て、心の中で中学生当時の自分の見識の至らなさを恥じ、O君に謝るのであった。