只見線モニターツアーに参加したよ・二日目

さて二日目の朝ご飯は、正統派旅館の朝食といった感じのメニュー。納豆は地元会津の高田納豆という銘柄だった。

本日は観光バスがチャーターされている。

只見荘組を拾って、向かう先は只見線沿いの小出方にある只見スキー場。

ここでスノーモービルの体験をする。これは出かける前から内心すごく楽しみにしていた。

これが用意されていたスノーモービル。インストラクターのリアシートにタンデムして、スキー場のコースを1周してもらう。

サスペンションとか、アルミ削り出しの部品とか

クローラはこんなん。
このスノーモービル体験がとにかく爽快だった。インストラクターさんは「速いのとゆっくり、どっちにしますか?」と聞いてきたので「めちゃ速いのでお願いします」と言ったところ、ガンガン飛ばしてバンバンジャンプしてくれた。時速は60kmくらいとのことだけど、着座位置が低いし、周りは雪景色なのでスピード感がよく分からず、バイクとは全然違った。
インストラクターさんに聞いたところ、黄色いやつは2ストで600cc、青いYAMAHAのは4ストで1000ccだそうで、YAMAHAのは太くて良い排気音がしていた。

ツアーに参加していた子供も大喜び。
私と某M氏は、小型のスノーモービルを自分で運転させてもらうこともできた。おっかなびっくりでゆっくりしか走れなかったが、エンジン付き乗り物大好き男子としては大満足。スノーモービルは免許も不要なので、レンタルで乗れる場所があれば楽しいだろうな。多分一日中乗っていても飽きなさそう。


楽しかったスノーモービル体験の後は、バスに乗り、大塩の天然炭酸水が湧き出る井戸に向かう。
只見から会津川口までが、2011年夏の水害で只見線が不通になり、バス代行となっている区間だ。途中、水害で被害を受けた只見川第八橋梁の横を通過。美しい会津蒲生岳の下を走る只見線の姿がまた見たい。


大塩の炭酸水は、前々から車で近くを通るときにどんなものか気になっていた。
国道から奥に細い道を入って、更に細い道を歩いて入ったところに井戸がある。


飲んでみたところ、市販されている外国製の子洒落た炭酸水と遜色のない炭酸の強さと味がした。ウイスキーのをこの炭酸水で割ったら野趣のある味になりそう。


再びバスに乗り、本名ダム横の只見川第六橋梁跡をバス車内から見る。

これは水害後のニュースを見てもにわかに信じられなかった。
只見川第五橋梁ではバスを降りて撮影。

第五も車が止めやすくて便利な撮影地だったのだが。
この他に第七橋梁も落ち、復旧できるのかこのままバス代行から廃線になってしまうのかの瀬戸際の只見線。一方でさっきからバスが走ってきた道路は税金を使って補修されているという状況を見ると、鉄道ファンとしては釈然としないものがある。今年は冬の積雪もすごかったし、鉄道と道路というインフラの冗長性を確保しておくことは只見にとって重要なことだと思うのだが。


などとつらつら思っているうちに、バスは会津川口に到着。ここで地元のスナック「ひまわり」さんのご好意で、店の中から会津川口駅を撮影させていただくことができた。


会津川口を12:33に出発する列車に乗車し、会津柳津までは再び只見線の車上の人となる。

ここでお昼のお弁当が配られ、食事をしながら車窓の眺めを楽しんだ。


これは第一橋梁の上から見た只見川。
50分ほど乗車して、13:23会津柳津着。ここで先回りしていた観光バスに再び乗車して、只見川第二橋梁の横に向かう。ここでツアー一行で只見線を撮影する。列車通過まで時間がないが、せっかく持ってきて今まで一度も使っていなかった三脚を急いでセッティング。


撮るには撮ったがちと凡庸だな。やはり鉄道写真の撮影は自分のペースでやった方が良いや。


撮影が済んだら、バスは会津坂下駅に向かう。坂下駅には2012年まで使っていたタブレット閉塞機が保存してあり、普段はガラスケースの中なのだが、このツアーではそれを触らせてもらえるとのこと。


駅長の実演の後、閉塞機の「チン、チン」という鐘を鳴らさせてもらえた。


その後またまたバスに乗って、ツアーの最終目的地、会津若松へ。駅の裏側でバスを降り、運輸区に入れていただき、扇形庫を見学させてもらえた。会津若松の扇形庫は東日本大震災で被害を受けて、補強のやぐらが庫内に経っている痛々しい状態であった。庫内には救援車とDE10、キハ40が休んでいた。残念ながらここは撮影禁止だったので写真はなし。


扇形庫の見学を終えて、これにてツアーはお開き。会津若松駅まで歩いて、485系国鉄色のあいづライナーに乗車して帰路についた。

車窓からさっき見た扇形庫を撮ってみたが

なんだかよくわかりませんね。


そんなわけで、只見町、金山町の方々には大変厚いもてなしを受け、今まで見ることがなかった只見の姿も見ることができ、人と接することができた、とても楽しい二日間だった。普段ツアー旅行など参加しない乗り鉄の私だが、世の中には全然別のベクトルで旅行が好きな人が沢山いるのだなあ、ということも実感できた。
今回はモニターツアーだったが、これからもこのようなツアーを実施して、多くの人にアピールしてくれたらいいな、と只見線ファンとして思うのであった。